TEEとZDRの違い|技術で守るか、約束で守るか
TEE(保護された実行環境)とZero Data Retention(保存しない運用)の違いを、守っている対象と信頼の置き所から整理します。
- 公開:
- 著者:
- Private AI Navi 編集部
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- 約3分
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守っている区間が違う
データの一生を「送信中 → 処理中 → 処理後」と分けると、両者の守備範囲がはっきりします。
| | 送信中 | 処理中 | 処理後 | | --- | --- | --- | --- | | TLS(通信の暗号化) | ○ | − | − | | TEE | ○ | ○ | − | | ZDR | ○ | − | ○ |
TEEは、処理している最中に事業者がメモリを覗けないようにする仕組みです。ZDRは、処理が終わったあとにデータを保存しないという運用上の取り決めです。
信頼の置き所が違う
| | 誰を信頼するか | 検証できるか | | --- | --- | --- | | TEE | ハードウェアベンダー | アテステーションで検証できる | | ZDR | サービス事業者 | 原則として検証できない(監査に依存) |
TEEの価値は「信頼しなくてよくなる」ことではなく、「信頼する相手を、検証可能な相手に移せる」ことです。
どちらを求めるべきか
メリット
- TEEが向く: 事業者の運用を信頼できない/技術的な検証が要件に含まれる
- ZDRが向く: 事業者との契約が結べる/保存されないことが主な懸念
デメリット・注意点
- TEEの制約: 対応サービスが限られる/構成の理解と検証の運用が必要
- ZDRの制約: 処理中は事業者が平文を扱える/実効性は運用と監査に依存
対応サービス
| サービス | プライバシー方式 | 提供形態 | 総合スコア | 情報の状態 |
|---|---|---|---|---|
| Phala | TEE | api / confidential-ai / gpu-cloud | 60/100 | 一部検証・0日前 |
| Nillion | 未確認 | confidential-ai / api | 0/100 | 未検証・1日前 |
| OpenRouter | ZDR | api / marketplace / chat | 39/100 | 一部検証・0日前 |
| Ollama | ローカル処理 | local / api | 74/100 | 一部検証・1日前 |
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なお、ローカル実行はこの議論の外にあります。そもそも送らないため、処理中も処理後も事業者が関与しません。
よくある質問
ZDRがあればTEEは不要ですか?
要件によります。処理中に事業者が平文を扱えること自体が問題になる場合、ZDRだけでは要件を満たしません。逆に、保存されないことが主な懸念であればZDRで足りることもあります。
TEEなら絶対に安全ですか?
いいえ。ハードウェアの脆弱性、構成ミス、保護範囲外の経路など、想定すべき論点は残ります。本サイトでは「絶対に安全」という表現は使いません。
本記事の掲載内容の最終確認日: 2026-07-29(6日前)
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